米国株連日上昇
S&P500種株価指数は、今年7回の利上げを計画しているFRBの発表を投資家が評価し、ハイテク株を中心に上昇しました。
今年は0.25%の利上げを合計7回程度実施する見込みと推測されています。
しかし、パウエル議長は「インフレ圧力が高まれば、利上げのペースを早める可能性は十分にある」と述べており、今後も株価は安定しない値動きが続くでしょう。
しかし、そんな言葉も跳ね除け株式市場はやや加熱気味に上がってきております。
火曜日には、GameStop (NYSE:GME)が30%、AMC Entertainment (NYSE:AMC)が15%、 Express Inc (NYSE:EXPR)が約10%上昇しました。
ハイテク株は横ばいだったものの、株式市場全体ではやはり好調に推移しております。
逆イールド発生か?
逆イールドとは、短期的な債券の利回りを長期的な債券の利回りが下回る現象を指します。
この逆イールドが生じると、景気後退が発生すると言われています。
順イールドと言われる、正常な状態は下のようなグラフになります。

しかし、逆イールドになると下のようなグラフに変わります。

つまり、逆イールドとは短期金利が上昇し、長期金利の水準を上抜けてしまう状態のことです。
この状態に陥ると借り入れコストが上昇するので、企業の設備投資や個人消費が縮小し、景気が後退する可能性も高い状態と考えられ、金融市場では警戒感が高まります。
過去に逆イールドが発生した時に米国株はほぼ確実にリセッション入りしています。
そして今懸念されているのは、10年債利回りと2年債利回りが近づいてきているということです。
10年債利回りが2.32%なのに対し、2年債利回りが2.12%と差が0.2%になっています。
これは逆イールドが発生する前兆とも言えます。
7年、5年、3年の利回りはもうすでに逆転しています。
利上げ加速か?パウエル議長の見解
これを危惧し、パウエル議長も利上げ加速を考えているといっています。
逆イールドが発生した場合利上げをせざるを得ない状況になると考えているということです。
ここで、利下げをするなら株式市場は盛り上がるんじゃないか?と思う方もいると思いますがそれは間違いです。
利下げをするには利上げをしなくてはいけないのです。
つまり、パウエル議長は利上げを加速するということです。
0.25%の利上げを示唆し続けてきたパウエル議長ですが、逆イールドの発生が現実的になってきたことで、0.5%に利上げを加速し、逆イールドが発生した時に利下げを行えるようにすると考えていると思います。
利上げが加速すると、株式市場は冷え込みますから間違いなく今後はリセッション入りすると思います。
まとめ
今回は逆イールドについて説明しましたが、現在の上昇は見せかけの上昇である可能性が高いです。
弱気相場が終わったと考える人もいますが、私はまだまだこれからだと思っています。
今は資金余力を作り、今後の暴落に備え準備しておくべきでしょう。
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