第2のテスラとして過去最大規模のIPO上場を果たしたリビアン・オートモーティブの株価は同年11月に過去最高値の172ドルを付けると下落し、19ドル台まで下がるなど、過去最悪レベルの暴落を見せました。
あれだけ華々しいデビューだっただけに、リビアンの暴落はかなり市場にショッキングなものとなり、EV市場全体に悲観的な意見が溢れました。
そのリビアンが今回第1四半期決算を発表しました。
リビアンは市場を上回ることができたのか?リビアンの今後と将来性について考察していきます。
リビアンが決算発表
リビアンは5月11日に決算発表し、決算内容を受け株価は急上昇しました。
リビアンの決算内容
リビアンの決算内容は下記の通りです。
売上高は予想に対し、大幅に下回る結果になりました。
さらに、純損失に関しても1000年から3倍以上拡大しており、経営状態は厳しいと言えます。
なぜ決算発表後に株価が上昇したのか?
収益ベースではリビアンの決算発表は決して良い発表とは言えません。
しかし、リビアンの株価は決算発表後に急上昇しました。
「決算が悪かったのに株価が上昇するなんてあるの?」と思う方もいるでしょう。
ではなぜ上昇したのかというと通期の生産台数の見通しを据え置いたことで市場から好感を持たれたからです。
サプライチェーン問題の深刻化により、リビアンの生産台数目標の達成はかなり厳しいものと考えられており、今回の決算で悪い発表が出るということが予想されかなり売られていました。
しかし、今回の発表でリビアンは通期の生産台数の目標を据え置いたので、リビアン株が購入されたというわけです。
リビアンは通期目標を達成可能なのか?
リビアンは「第1四半期に生産を加速したほか、販売も強化した。年内に2万5000台の生産計画は維持。サプライチェーン問題が続いているものの、昨年9月の生産開始以来、約5000台を生産。ピックアップトラックとSUVを第1四半期に1227台を納車した」と述べています。
しかし、正直かなり厳しいことには変わりありません。
実際に第1四半期の生産台数は約2600台で、通期で2万5000台の目標達成には、今後かなりのペースで製造から出荷する必要があります。
しかし、サプライチェーン問題の解決が見込まれない以上、この達成はかなり厳しいものになるでしょう。
フォードはリビアン株を売却
リビアンはIPO時にAmazonとフォードが大株主として株を保有していたことで話題となりました。
アメリカを代表する大企業がIPOの新興企業の株を保有していたことで、リビアンは今後も上昇し続けるという話題がでていました。
しかし、ここにきて大株主の企業であるフォードがリビアン株をかなり売却していることが明らかになっています。
4月11日時点で株式保有比率はアマゾンが約17.7%、フォードが11.4%となっています。
フォードがリビアン売却資金を何に使うのかは明らかになっていませんが、この売却はリビアン株にとってかなり悪材料になってきています。
Amazonがリビアン株を手放す可能性は?
現時点でAmazonがリビアン株を売却するという話は出てきておりません。
しかし、Amazonの決算がよくなかったことを考慮すると、今後リビアン株を手放す可能性が0とは言い難いです。
今後Amazonがリビアン株の保有比率を減らすことがあれば、リビアンの株価はますます下落するでしょう。
リビアン株は買い時か?
正直言ってリビアンの状況はかなり悪いと言って良いでしょう。
IPO以降好材料もなく、決算ミス、金融引き締め、インフレの加速、米経済の悪化などリビアンにとって現在の市場は逆風であることは間違いありません。
私はリビアンの買い時はサプライチェーン問題が解決する兆しが見え始めた時にこそあると思います。
現在の先行きが不透明の中では、積極的に買い向かうべきではありません。
とはいえ、EV市場が今後も注目されることは間違い無いので、リビアンだけでなく、EV企業には目を向けておくと良いでしょう。
やはりサプライチェーン問題の解決がない限り通期目標の達成は難しいだろう!
まとめ
今回は新興EV企業であるリビアンについて解説してきました。
通期の生産台数は据え置きとはなったものの、以前厳しい状態が続いております。
リビアンが今後EV市場の牽引者となれるのか?IPOの輝きを取り戻して欲しいですね…
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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