アルファベット株(Google)の第1四半期決算発表 決算内容と現在の価格、将来性について考察| 令和の教科書 | 経済・投資編 #60.5

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Googleが第1四半期決算を発表しました。今期はインフレの加速やコロナ禍需要の低下、金融引き締めに対して企業はどのような業績を上げるのかと言った観点で注目を集めています。

Googleはどのような決算をあげ、今後はどうなっていくのかを考察していきます。

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アルファベット株(Google)の第1四半期決算内容

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アルファベット(Google)の第1四半期決算のトピックは主に下の4つです。

アルファベット(Google)の決算内容まとめ
  • 売上高が前年同期比23%増加(55,314百万ドル→68,011百万ドル)
  • 営業利益が前年同期比22.2%増加(16,437百万ドル→20,094百万ドル)
  • 純利益が前年同期比8.3%減少(17,930百万ドル→16,436百万ドル)
  • EPSが前年同期比6.3%減少(26.29ドル→24.62ドル)

Googleは売上高は増加したのものの、純利益が8.3%減少、EPSが6.3%減少となり市場の予想を下回りました。

ただ、営業利益は22.2%の増加があり、まだまだ力強い成長力といった点では評価できると思います。

なぜ純利益が減少したのか?

売上高と営業利益が増加したのにも関わらず、なぜ純利益が減少したのかは他の収益を見る必要があります。

アルファベット(Google)のその他収益
  • 所有株式の利益が前年の4,837百万ドル の利益から1,070百万ドルの損失になっている。

その他収益には金利収入などの収益もありますが、前年同期比で最もかけ離れていたのは所有株式の損失の部分だと思います。

しかし、アメリカの会計基準(私も納得はしていない)により未実現の損失も含まれることになります。

例えば100万円の株式を購入し、現在の株価が50万円になっていたら50万円分の損失を計上する必要があるということです。

この会計基準により、実際には損失が発生していなくとも損失計上になってしまい、結果として総合的な純利益がマイナスになってしまうということです。

これはAmazonにも言えると思います。なぜならリビアンという新興EV企業(私も購入した)の株価は現在暴落しており、Amazonは会計基準に則り、この損失を計上しなければならないからです。

アルファベット(Google)の事業毎の収益

アルファベット(Google)の事業は非常に多角化されている為、各事業ごとに収益を見ていきましょう。

アルファベット(Google)の事業ごとの収益
  • Google検索での広告収益が前年同期比24.2%増加(31,879百万ドル→39,618百万ドル)
  • YouTube広告で前年同期比14.3%増加(6,005百万ドル→6,869百万ドル)
  • Google Networkでの広告収益が前年同期比20.2%増加(6,800百万ドル→8,174百万ドル)
  • Google Cloudでの収益が前年同期比43.8%増加(4,047百万ドル→5,821百万ドル)

まずGoogle検索で24.2% の成長を見せています。YouTubeでは14.3%と期待通りの収益にはならなかったものの、Google Networkで20.2%,Google Cloudでは43.8%と凄まじい成長を見せました。

Google検索とGoogle Networkの違いは、Google検索は検索時に表示される「広告」と書いてあるもののことを指します。

主に上位検索に表示させるために、Googleにお金を払い表示しているといったものです。

Google Networkはブログなどのサイト内にバナーとして表示されるもののことです。Googleは検索とNetworkで分けてはいますが、Googleアドセンスといった意味では同様のものとして問題ないと思います。

つまり、Googleは全てのセグメントで二桁の成長を見せており、これは素晴らしいと思います。今後も成長は期待できるでしょう。

アルファベット(Google)の貸借対照表

次に貸借対照表について見ていきましょう。

アルファベット(Google)の貸借対照表
  • 現金が前年同期比4.0%減少(139,649百万ドル→133,970百万ドル)
  • 総資産が前年同期比0.6%減少(359,268百万ドル→357,096百万ドル)
  • 負債が前年同期比4.2%減少(107,633百万ドル→103,092百万ドル)

現金や総資産は前年と比較し減少しているものの、負債も同様に減少しています。

総資産が2,000百万ドル減少したのに対し、負債は4,000百万ドル減少したため、結果として株主の資本は2,000百万ドル増えた計算になります。

また、Googleは現金を非常に豊富に持っています。私は現金比率を特に重要視しており、現金を多く持っていれば金利上昇局面や不景気時にも動きやすくなると考えているからです。

特に現金が133,970百万ドルなのに対し、負債が103,092百万ドルと現金の方が多くなっています。このことから、Googleは貸借対照表の観点からも非常に健全であると言えるでしょう。

キャッシュフローの詳細

アルファベット(Google)は営業利益から現金を非常に多く得ています。

営業利益も年々増加しており、今後も成長が期待できます。

私がアルファベット(Google)のキャッシュフローの中で気になったのは設備投資費用です。

アルファベット(Google)の設備投資費用
  • 設備投資費用が前年同期比64.6%増加(5,942百万ドル→9,786百万ドル)

この64%の増加は主にGoogleクラウドに使用されているものと考えられ、Googleは事業の拡大にまだまだ意欲的であると考えられます。

しかし、投資費用が大きくなり過ぎてしまうと、現金比率が減り、負債が大きくなる可能性があるので、投資家はGoogleがどのように設備投資をし、事業拡大を目指しているのかには注目しとくべきでしょう。

アルファベット(Google)の現在の株価分析

上のチャートは現在のアルファベット(Google)の株価になります。

これを見ると、金融引き締めにより、ハイテク株の売りが行われる中で、Googleも投資家から売られていることがわかります。

株式市場全体が下がっている中ではあり、その流れに逆らうことは難しいとは思いますがやや売られすぎとも感じます。

アルファベット(Google)の週足チャート

アルファベット(Google)の週足チャートを見てみると、黄色の25日移動平均線が抵抗線となり、上値を越えられていません。

さらに、50日移動平均線も下回る展開となり、100日移動平均線を試す展開になっていました。

そこで、今回の決算が重なり、時間外取引で2,309ドルまで下がっています。そうなると、昨年の3月の2000ドルまで下がることが予想され、そこを下回るようであれば200日移動平均線である1,725ドルまで一気に下がる可能性があります。

私はGoogleは今後も成長していくことを予想していますが、現在はやや買い向かいづらい局面であると感じています。

アルファベット(Google)のMACD、RSI

上の図は上から日足チャート、MACD、RSIとなっています。

これをみると、MACD、RSIともにずっと高値で推移していることがわかります。

Googleは滅多に下がることはなく、ずっと高値圏で推移しておりましたので現在は数年ぶりの下げとなっています。

MACDも完全に下落トレンドに転換しており、RSIも30まで落ちてきました。

この水準までの下げはコロナ禍以降初となります。

アルファベット(Google)の今後は?今は買い時か?

これらのことを踏まえ、アルファベット(Google)は買い時なのかという点では、企業の成長から見ると買い時ではあると思います。

数年ぶりの下げであることは事実ですし、今後もこのぐらいの下げがあるとは限りません。しかし、金融引き締めや好決算とは言えない状況を考えるとしばらくは下げトレンドになると思います。

私はGoogleを買い増そうとも考えていますが、このように底が見えない状況では買い増さず、ゴールデンクロスの発生を確認後など底打ちを確認してから買おうと思っています。

ただ、アルファベット(Google)の財務状況や事業については今後も成長していくと思います。自社株買いなどの株主還元にも積極的な企業ではありますし、購入する価値は十分にあると思います。

まとめ

今回はアルファベット(Google)の第1四半期決算を受けて、市場の反応や将来性について説明していきました。

アルファベット(Google)はやや過剰反応気味に売られていると思いますが、経済が悪化する中で上昇に転換するとは思えないので、急いで買う必要はないと思います。

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