コカコーラの第1四半期決算発表 コカコーラ株は買い時?将来性は? | 令和の教科書 | 経済・投資編 #62

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今週の月曜日にコカコーラが第1四半期決算を発表しました。

ウォーレンバフェットも愛するコカコーラ株は買い時なのか?将来性はどうなのか?といった観点から解説していきます。

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コカコーラ株の第1四半期決算内容

コカコーラの第1四半期決算のトピックは主に下の3つです。

コカコーラの決算内容まとめ
  • 世界のケース販売量が8%増加
  • 純利益が16%増加
  • 営業利益が25%増加

コカコーラは世界のケース販売量の8%増加を達成しました。

これは世界的にコカコーラの製品の売れ行きが良くなっていることを表しています。

そして、販売量の増加が8%であるのにも関わらず、純利益は16%の増加です。

これ意味するのは、コカコーラがインフレを使用し、価格を引き上げていることを表しています。

コカコーラの損益計算書

コカコーラの損益計算書をみていきます。

コカコーラの第1四半期損益計算書まとめ
  • 営業純利益が前年同期比16%増加(9,020百万ドル⇨10,491百万ドル)
  • 粗利益が前年同期比16%増加(5,515百万ドル⇨6,400百万ドル)
  • 営業利益が前年同期比25%増加(2,722百万ドル⇨3,405百万ドル)
  • 連結純利益が前年同期比24%増加(2,255百万ドル⇨2,793百万ドル)
  • 発行株式数が前年同期比1%増加(4,307百万株⇨4,332百万株)

先ほども被る部分はありますが、トピックだけ抽出しました。

これをみると、コカコーラは前年と比較しても事業を拡大し、順調に売り上げを伸ばしてきていると思います。

特に営業利益、粗利益、連結純利益と軒並み高パフォーマンスを見せています。

コカ・コーラの最高財務責任者であるジョン・マーフィー氏はインタビューで、「今年の良いスタートだった」と語っており、コカコーラは今年のスタートとしてはかなり良かったと思います。

一番下の発行株式数の増加は必ずしも良いとはいえません。なぜなら、株式数の増加は一株あたりの価値を下げることにつながります。

自社株買いは自社で株式を買い、償却することで一株あたりの価値を高め株価を上昇させるのに対し、株式を発行するということは一株の価値の希薄化につながります。

株主還元という観点では、あまりいいとはいえないということを覚えておきましょう。

コカコーラの貸借対照表

次に貸借対照表です。

コカコーラの第1四半期貸借対照表まとめ
  • 現金資産が2021年12月から20%減少(9,684百万ドル⇨7,681百万ドル)
  • 資産全体で2021年12月から0.3%減少(94,354百万ドル⇨94,064百万ドル)
  • 流動負債が2021年12月から5.8%減少(19,950百万ドル⇨18,787百万ドル)
  • 資本が2021年12月から7.3%増加(26,841百万ドル⇨24,860百万ドル)

貸借対照表を見ると、資産が減少に転じていることがわかります。

特に現金資産の減少は企業の動きやすさや不景気時への強さに関わってきます。

ここが減少に転じてしまっているのは、やや懸念点ではあります。

コカコーラはのれん(ブランド収益のようなもの)と多くの無形資産を保持しており、合計すると34,000百万ドルに達します。

投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットはこのような資産のことを偽の資産とも呼んでいます。つまり、実際の価値のある資産や現金とは全くの別物として捉えているということです。

投資家はコカコーラの全体の資産だけでなく、その多くが「偽の資産」で計上されていることに気をつけるべきだと思います。

コカコーラは同時に負債も減少しています。これは資産の減少よりも早いスピードでの減少となり、企業経営の観点からもいい傾向だと思います。

これらを全て考慮した資産全体では7.3%の増加となり、全体としてこの決算は良かったと言えるでしょう。

コカコーラのキャッシュフロー

さらに細かくみていくと、コカコーラの全体の営業活動による純現金は1,000百万ドルほど落ち込んでいます。

実際に営業活動からキャッシュが得られていないことを意味するので、今後も注視した方が良いと思います。

特に株式も449百万株を発行しており、株式の価値を希薄化する代わりに資金を調達していることがわかります。

分配金は1,906百万ドルにもなっており、営業活動で得られている623百万ドルよりも大きくなっています。

ここでわかるのは、コカコーラは分配金を払うためにキャッシュポジションが減少してしまっているということです。

コカコーラの現在の株価分析

上のチャートは現在のコカコーラの株価になります。

これを見ると、グロース株が金融引き締めの影響で暴落する中で、コカコーラは一定の需要が見込まれることから安全資産として投資家から注目されています。

PERは29倍,PBRは11倍になっています。

私は現在の株価は高すぎると思います。コカコーラの営業利益は減少しており、資産のほとんどが無形資産であることを考えると、現在のコカコーラに投資をすることは安全資産の役割を果たせないように思えます。

コカコーラの週足チャート

コカコーラの週足チャートを見てみると、黄色の25日移動平均線で反発して以降上昇トレンドに転換しています。

インフレ懸念が高まる中で、配当利回りが2%を超え、安定的な成長を見せるコカコーラへ安全資産の役割を期待し、投資しているものだと思われます。

コカコーラのMACD、RSI

上の図は上から日足チャート、MACD、RSIとなっています。

これをみると、3/22にゴールデンクロスが発生しており、そこから上昇トレンドに転換しています。

そこからは最高値を更新し続け、現在は65ドルとなっています。

MACDは完全に上昇トレンドの線に転換しており、RSIに関しても68とかなり買われている印象です。

コカコーラの今後は?今は買い時か?

これらのことを踏まえ、コカコーラは買い時なのかという点では、買い時ではないと思います。

私はコカコーラが株式を発行し、株式の価値を薄めているのがやはり気になります。

それ以上に成長していれば問題ない、コカコーラは今後も自社株買いや配当金などの株主還元を行なっていくと思っている方もいると思いますが、私は現在の価格が適正だとはやはり思えません。

今回の決算自体は良いものでしたが、無形資産が大半を占めており、営業活動での利益で分配金がまかなえていないことなどを考慮すると、成長に期待を寄せすぎとも思います。

以上のことから私はコカコーラを現在の価格で買おうとは思いません。好決算で購入を検討している方もいるとは思いますが、一旦待ったほうが良いと思います。

まとめ

今回はコカコーラの第1四半期決算を受けて、どう考えるかについて説明していきました。

今はやや高騰傾向にあると思うので、もう少し待ってからの検討が良いと思います。

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