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ネットフリックス会員10年ぶり減少を発表し、株価は時間外で26%安
Netflixは2022年第1四半期の結果を発表し、そこで会員数の減少を発表しました。
これは、10年ぶりのことで会員数を伸ばし続けてきていたネットフリックスにとっては成長の鈍化を示す結果となりました。
ネットフリックスは会員数の減少の要因の一つにアカウント共有をあげていて、実際に優先して解決すべき課題ではなかったため、真剣に解決に取り組んでいなかったと述べています。
また、インフレにより一般家庭の生活費を圧迫したことで、サブスクリプションサービスの解約が進んだことも考えられます。
ロシアでのサービス停止により70万人の契約者減少も追い風になりました。
しかし、第2四半期も減少する見通しであることを考えると、成長の鈍化という観点からでは間違いないと言わざるを得ないと思います。
ネットフリックスの第1四半期業績
以下がネットフリックスの2022年第1四半期の結果になります。
売上高
まず売上高をみていくと、10%近い成長を見せており、鈍化傾向はあるものの引き続き成長率という観点ではいい結果に見えがちですが、これは前年同期比であり、実際には3%未満の成長率です。
しかし、第2四半期予想では80億ドルと第1四半期と比較しても2.4%程度です。
これをいいとは言えないでしょう。
営業利益
次に営業利益です。
この表を見ると、2021年第4四半期と比較すると、3倍近く営業利益が伸びているのでいい結果だと思ってしまいがちです。
しかし、この表をよく見ると売上高が7億ドル増えているのに対し、営業利益は7千万ドルしか増えていません。
これは営業利益率の悪化を示しており、本業で稼ぐ力が弱くなっているとわかります。
第2四半期も落ちていることから、投資家は注意してみる必要があります。
EPS
次にEPSになりますが、正直いって今後も低下していくことが見込まれます。
EPSは一株あたり純利益を表しており、株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益を上げているかを図る指標となります。
これが低下するということは投資家のお金をうまく使えていないことを意味しますので、株価が急落するというわけです。
とりわけ、EPSは株価に直結する指標でもあることから、今後も低下が見込まれるのであれば株価は低下すると思っておいた方がいいでしょう。
会員費の推移
次に重要なのは、Global Streaming Paid Membershipsになります。
これは、会員費を表しており、他に主要な収益を持たないネットフリックスにとっては会員費が減少することは成長の鈍化と同じになります。
これは先ほども説明したように、社会的要因も大きいですが競合の競争の激化もあるでしょう。
ネットフリックスは四半期ごとに20万人の会員を失っており、今後も減少が見込まれます。
この競争に勝てる材料をネットフリックスが持っているとは思えないので、厳しい展開が続くと思います。
ネットフリックス株の今後の株価は?
上の図はネットフリックスの週足チャートになりますが、200日移動平均線も割り込み、下向きのチャートにはなっています。
コロナ前の株価も下回る水準となっており、3年前の株価まで下落をしています。
では今の暴落は買い時なのか?ということについて述べると買い時ではないと思います。
やはり、PERで見た時に21倍とS&P500の平均PERの18倍と比較しても割高である点や今後の成長が見込めないということであれば現在の株価も割高だと私は考えます。
よく、暴落は買い時と考える投資家がいますが、それは違います。
利益が出ているのにもかかわらず、外的要因により暴落が生じている場合は買い時だと思います。
しかし、今回は収益率の悪化、成長率の悪化が見込まれる中での株価の低下となりますので、今後収益改善が見られなければさらに株価は低迷すると思います。
私が一番懸念しているのは、会員数の減少とも繋がりますが営業利益率の低下だと考えています。
営業利益率の低下は本業で稼げないことを示しており、今後も新しいビジネスを展開しない限りは、企業としての競争力を失っていくということです。
今後広告業の導入も検討しているとは発表していましたが、今現時点では新しいビシネスの伸長が見られない限りは厳しいと思います。
まとめ
今回は緊急でネットフリックスを取り上げましたが、私はまだ買い時だと考えていません。
しかし、ネットフリックスが今まで利益を出してきたことや成長を無視できないとも同時に考えています。
新しい収益の柱を作れたときには、ネットフリックスは再び上昇していくかもせれません。
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